MACアドレスは枯渇しないのか【西田の戯言。】

いきなりですが問題です。MACアドレスは一般的に何桁でしょうか。

ここで48桁と答えた方、私と話が合うと思います。ですが残念ながら不正解です。いや、不正解じゃないけど、"一般的に"で考えれば16進数で書かれた12桁となります。48桁は、2進数48-bitのことなのでまあ今回は不正解にしておきましょう。

という話はおいておきまして、今回はMACアドレスの話です。ある日、後輩からこんな質問を投げかけられました。

「MACアドレスは枯渇しないのか」

確かに、IPアドレスは枯渇枯渇と騒がれてIPv6に拡張されました。MACアドレスもそうなってもおかしくないのではないかという至極真っ当な疑問です。

結論

結論からお話すると「枯渇するにはする」が正解になります。ただ、数の暴力でしばらくは大丈夫。

MACアドレスは世界的に一意であることが求められます。そしてMACアドレスを持つ製品は増えこそすれど減ることはない状態です。となれば、限りあるMACアドレスというリソースを、永遠に消費していくだけになりますから枯渇します。

ただ、それが喫緊の問題であるかと言われればそれもまた異なります。そもそもIPアドレスが枯渇した原因はその桁数です。IPv4のアドレスは32-bit桁数でした。これはすなわち、2³²(約43億)個のアドレスを扱えるということを意味しています。しかし、裏返してみれば世界でIPアドレスは約43億しか扱えないということを意味しており、世界80億人いる中で、その半分程度しかないということです。そりゃ枯渇するよねって。

結果、IPアドレスはIPv6として128-bitに拡張され、約340澗(1澗=10³⁶)という途方もない数のIPアドレスを扱えるようになっており、おそらくこの先数世紀は困らないでしょう。

では、MACアドレスはどうでしょうか。MACアドレスの桁数は48-bitです。IPv6の128-bitと比べると遥かに短いですが、IPv4と比較して総数は65536倍もの差があり、合計281兆個扱えます。IPv4の43億とは桁も規模も異なるので、こちらも今後しばらくは枯渇することはないと考えられます。

もちろん、これは「今は枯渇しない」だけであり、超長期的に見ると最終的に枯渇するでしょう。その時はどうするんでしょうね・・・?一番手っ取り早いのは、初期のMACアドレスが用いられた製品はもうすでに存在しない(破棄された)ものとして扱うでしょうけど、おそらくは未来でMACアドレスの仕様変更が発生するものと思います。まあ、それまでTCP/IPが残っているのかは気になるところですが。

ということで、MACアドレスは枯渇するにはするが、今のところは大丈夫というお話でした。ほなまた。


この記事を書いた人

西田(総合情報学部 情報学科 2021年入学)

通信研究会OB。当ホームページの保守運用を支援しています。組み込み系のソフトウェアエンジニア。応用情報技術者・修習技術者。